サクセサビリティとは
人生の例えに「山登り」を使うことがあります
まずは、次のイラストを見て(読んで)みてください
このイラストに、私たちが目指すビジョン(社会)を描いています
雑然としているけど、なんとなくにぎやかな、山登りに見えるでしょうか?
なんとなく、中央の山にある白抜きの人たちが登るルートが「王道」に見えるかもしれません
ただ、「王道」を歩く人にとっては、その他のルートや人は見えづらいことがあります
みなさんには、どんなルートや人が見えますか?
オレンジ色の帽子を被っているのは登山者ですが、さまざまな人が見えます
車いすに乗ってる人、手話をしている人、サングラスをして白杖を使っている人
看板の文字が読めない人や人形を持って走り回っている人
なにか病気があるのか救急マークを持っている人
一人で寂しそうにしている人やとても重い荷を一人で抱えて動けない人
何か嫌なことがあったのか自分の頭を叩いている人もいます
死角になって私たちから見えないだけで、実はもっと色んな人がいるのかもしれません
これは、「人の多様性(ダイバーシティ)」を表しています
山には老若男女、さまざまな人が訪れます
ですが、何らかの理由で「王道」を自力で登ることが難しい人もいます
私たちが今、生きている登山エリアでは、その人たちのことを「障害者」と呼んでいます
みなさんは、どんなバリアがあるか、わかりますか?
ところで、なぜ、山に登るのでしょうか?
イラストには、それぞれの登山者が山に登る理由や目標を赤い旗(ゴール)で表しています
山頂というのは一般的にわかりやすいゴールですが、他にもありますね
ある人はルート途中の景色や草花を眺めて楽しむことがゴールであるようです
また、温泉や食事を楽しむなど山頂以外の部分にもゴールがあります
中には旗を持って走っている人や山を下っている人もいますね
今、その瞬間がゴールなのか、あるいは、ゴールを置く場所を探してるのかもしれません
これは、「目標やゴールの多様性」を表しています
つまり、ひとりひとりの人が生きる理由や社会の中で目指す目標は様々です
その人はどこに旗を置きたいのか、ひとりひとりのゴールを探していくことが大事だと考えています
ゴールを決めたら、どうやって登るかが気になりますね
山の登り方(ルート)も様々あり、一人一人の好みや考えに合わせてルートが選ばれます
「王道」を歩く人もいれば、厳しい岩山を登りたがる人もいますね
なかには、ロープウェイやパラシュートなどのテクノロジーを利用してゴールを目指している人もいます
山登りでは、道に迷わないように、遭難しないようにルートを歩むことも大切です
ただ、地図がわからなくて行きたいルートにアクセスできない人もいるようです
また、急な悪天候で動けなくなったり、災害でルートが閉ざされている人もいます
そこで大切なのは「ガイド」です
緑色の帽子を被っているのが「ガイド」を表しています
登山者と一緒に歩いたり、道案内をしたり、登山者と共に登山を楽しんだりしていますね
壊れたルートを直したり、登山者を守るために傘やヘッドセットを差し出してるガイドもいます
なかには、ロボットのガイドもいますね
ただ、登山者を「王道」に連れて行こうと引っ張っているガイドはいません
登山者が何をしたいのかを聞いたり、見守ったりすることもあります
これは、「ルートの多様性」を表しています
それぞれの登山者に対して、その人が目指したいゴールは何かを考えながら、
その人にとって登りやすいコンディションやルートを考えて、
ゴールに至るまでのルートのアクセスを保障するような「ガイド」が大切だと考えています
私たち、一般社団法人SuccessAbility(サクセサビリティ)は、
この山登りに例えられるような社会の構築を目指しています
つまり、社会的に障害のある方の公平なアクセスを保障し、
かつ、自己実現(サクセス)をもたらすような事業を展開していきます
みなさんの一人一人の人生を例えるような山登りのルートやゴールが見つかるよう、
私たちの活動は小さいかもしれませんが、みなさんとともに、着実に、
少しずつ大きくなるように進めていきます